令和8年度 愛媛県NPO法人活動助成事業[人口減少対策活動助成]
地域ブランディングと情報発信|清家正亀理事編発信を続け、
思いを託される関係へ。
2026/10/07 開催|うわじま・メディアラボ 特別講座 第3回
2026/10/07開催|第3回特別講座「地域ブランディングと情報発信」清家正亀理事の講話から再生します。
発信を続けていると、画面の向こうにいる人から、思いがけない声が届くことがあります。2026/10/07(水)の第3回特別講座「地域ブランディングと情報発信」では、大本敬久先生の講演と実習に続き、宇和島NPOセンター理事の清家正亀が、これまでの経験をお話ししました。
生徒と一緒につくったホームページ。海外のお客様とのやり取り。そして、災害のときに届いた支援。講話を通して見えてきたのは、伝えることを重ねるうちに、人との関係が少しずつ育っていくということでした。
吉田町出身の清家理事が、海外向けの仕事や配信、ラジオでの経験を振り返りました。父の挑戦を、娘の言葉で世界へ伝える
清家理事がまず紹介したのは、1998年の国際ホームページ大会に参加したときのことです。当時、英語を教えていた中島出身の生徒と一緒に、1つのホームページをつくりました。題材は、台風で被害を受けた果樹園を立て直そうとする、生徒の父親でした。
生徒は自分の父親に話を聞き、その挑戦を自分の言葉で紹介しました。どんなことに苦労し、何を願って働いているのか。清家理事は、そこには父親を心配する気持ちや、家族として応援する思いも込められていたのだろうと振り返りました。
作品が大会で評価されたことは、大きな驚きだったそうです。なぜ、遠く離れた人たちに届いたのか。清家理事は、果物を育てる人の姿や、その家族の物語が伝わったからではないかと話しました。大本先生が講演で取り上げた「人と物語」の大切さが、ここでも重なります。
父親の挑戦を取材し、生徒とともにホームページにまとめた1998年の取り組み。ふるさとを離れても、できることがある
ホームページをつくる中で、生徒が地域の神社に掲げられていた言葉を写真に撮ってきたこともあったそうです。そこには、ふるさとを出る人と、ふるさとを守る人に向けた思いが記されていました。2人はその言葉を訳し、海外に紹介しました。
新しい場所へ踏み出す人も、地元で暮らしを支える人も、それぞれの形でふるさとと関わることができます。吉田町を離れ、松山に暮らす清家理事にとっても、その言葉は心に残るものだったといいます。
講話では、地域の暮らしがすでに海外から注目されていたことにも触れました。身近な歴史や日々の営みを、私たちはどう伝えていくのか。住んでいる場所にかかわらず、地域のためにできることを考えるお話でした。
島の鎮守に掲げられた「鎮守の祈り」には、「離れる者」と「残る者」両者へのエール(情報発信)が込められていた。海外のお客様から届いた「日本のために何かしたい」
東日本大震災が起きたとき、清家理事のもとに、海外のお客様から日本を支援したいという声が届きました。海外向けの販売や、日頃のライブ配信でやり取りをしていた方々です。
初めは、どうしたらよいのか分からなかったそうです。それでも、何とか力になりたいという声を受け、寄付の窓口を引き受けることになりました。集まった支援を届けるときには、ありがたさとともに、託された思いへの責任も感じたと話しました。
日々の配信で言葉を交わしていた相手が、いざというときに声をかけてくれた。清家理事が伝えたかったのは、そのつながりの大きさでした。発信を続けるうちに、相手の思いを託される関係が生まれていたのです。
海外のお客様から寄せられた支援の声。日頃の交流が、寄付を届ける取り組みにつながりました。被災したとき、助けになった情報と人のつながり
講話は、豪雨災害で実家が被害を受けたときの話へと続きました。その日、清家理事は海外に向けてライブ配信をしていました。地元が大変な雨になっていると知らせてくれたのは、配信を見ていた海外の方だったそうです。
実家の片付けに入ってから助けになったのが、防災ラジオでした。ごみを出す場所が変わったことや、炊き出しが行われることなど、そのとき必要な情報を知らせてくれたといいます。片付けの合間に食事をいただけたことも、うれしかったと振り返りました。
片付けには、多くの方が駆けつけてくださいました。実家を失ったつらさは、今も残っているそうです。それでも前へ進めるのは、支えてくれる人がいるから。清家理事は、地域の方々や海外のお客様への感謝を語りました。
西日本豪雨により背後の山二ヶ所から同時に土砂災害が起こり、実家二棟と蔵を解体することに。
片付けの最中に役立った防災ラジオの案内と、力を貸してくださった方々への感謝。古い台帳に、知らなかった家の歴史があった
実家の片付けで、思いがけない発見もありました。古い台帳が見つかり、家ではかつて染め物の仕事をしていたと分かったそうです。ずっと農家だと思っていた家に、別の商いの歴史があった。今、自分が事業を営んでいることとも重なり、励まされたと話しました。
古い写真と今の風景を見比べる場面もありました。そこには、今はなくなった家や、かつての暮らしが写っています。その場所に立つと、昔の人はどんなふうに暮らしていたのだろうと考える。清家理事は、家がなくなっても、そこで生まれた自分を大切にしていたいと話しました。
誰かに話を聞くこと。写真や音声を残すこと。そのときの思いを文章にすること。こうした記録が、後から地域や家族のことを知る手がかりになります。大本先生から学んだ、人の話から地域の価値を見つけるという視点を、清家理事の体験からも考える時間となりました。
片付けで見つかった台帳や昔の写真から、家族と地域の歴史をたどりました。ご参加くださった皆様、大本先生、会場や配信、運営を支えてくださった皆様、ありがとうございました。メディアラボでは、今回のお話を聞いて終わりにせず、実際に人に会い、記録し、伝える活動へと進んでいきます。
聞いて、記録して、伝える。
次は一緒にやってみませんか。
今回体験したインタビューを、これからの取材や制作につなげていきます。講座の最後には清家理事から、今後の予定をご案内しました。写真や音声で記録を残し、AIも使いながら文章を整え、内容を確かめる。そうして集めた情報を、ブログやYouTubeで発信していく計画です。FMがいやにご協力いただき、ラジオ番組づくりにも取り組む予定です。
中学生・高校生はもちろん、一般の皆様も一緒に学ぶ実践講座です。取材から発信まで、順を追って取り組んでいきます。
| 日程・時間 | テーマと内容 | ご案内 |
|---|---|---|
| 2026/11/07(土)13:00–15:30 | 第5回|インタビュー・写真・音声記録FMがいや放送基礎/取材先への配慮 |
詳細・申込 (準備中) |
| 2026/12/05(土)13:00–15:30 | 第6回|AI補助編集・事実確認日本語記事・英語要約/出典と公開前確認 |
詳細・申込 (準備中) |
| 2026/12/19(土)13:00–15:30 | 第7回|ラジオ原稿・音声編集写真・記事の組み合わせ/中間発表 |
詳細・申込 (準備中) |
| 2027/01/30(土)13:00–15:30 | 第8回|Web・ラジオ・YouTube横断制作宇和島の過去・現在・未来を企画化 |
詳細・申込 (準備中) |
| 2027/02/06(土)13:00–15:30 | 第9回|制作物の仕上げ・発表準備公開前確認・発表練習・学びの整理 |
詳細・申込 (準備中) |
各回参加費:1,000円。日程・内容は2026/10/07にご案内した予定です。会場や申込方法などの詳細は、各回の案内ページでお知らせします。
準備ができ次第、上の予定表から各回の案内をご覧いただけるようにします。
話を聞いてみたい人がいる。地元の風景を写真に残したい。地域のことを誰かに伝えてみたい。そんな関心をお持ちの方は、ぜひご参加ください。
この記事は、2026/10/07の第3回特別講座の字幕をもとに、講話の内容を読みやすくまとめたものです。発言をそのまま書き起こしたものではありません。開催概要と今後の予定は、講座の案内資料をもとに掲載しています。
配信記録:第3回特別講座のアーカイブを見る
関連レポート:第1回「世界的視野で見る宇和島の歴史・文化」
資料確認日:2026/10/08
English SummaryClick to expand / クリックして開く
This report covers Masaki Seike’s talk at Uwajima Media Lab’s third special lecture, held on 2026/10/07 at Pafio Uwajima. Seike, a director of Uwajima NPO Center, reflected on how communication can grow into lasting relationships.
He recalled creating a website with a student from Nakajima for an international competition in 1998. The student documented her father’s efforts to rebuild an orchard after a typhoon. Seike saw the story of a person and family behind the local produce as central to its impact.
He also described how overseas customers, connected through regular broadcasts and business activities, asked him to help channel support to Japan after the Great East Japan Earthquake. Continued communication had created relationships in which people could entrust him with their wishes to help.
After heavy rain damaged his family home, practical disaster-radio updates and support from others helped him through the aftermath. Old records and photographs also offered a way to reconnect with family and community history.
The next stage of Media Lab turns these lessons into practice: interviewing and recording on 2026/11/07; AI-assisted editing and fact-checking on 2026/12/05; radio scripts and audio editing on 2026/12/19; cross-media production on 2027/01/30; and final preparation on 2027/02/06. All sessions are planned for 13:00–15:30. The announced fee is JPY 1,000 per session. Registration pages are in preparation; venue and further details will be announced separately.